AmazonFBAですり替え詐欺に遭わない為の対策
こんにちは。
カズです。
僕はAmazonのFBAを利用して販売しているんですが、最近ちょっと気になることがあります。
それは、返品について。
で、なにかしら商品に問題があって返品されるという、もちろんあってはならないことですが、そういったいわば通常の返品は通常の対応をするという意味では、イレギュラーとは言えないことです。
商品には数%不良品があるというのはどうしてもあることです。
それに対してメーカーはメーカーとして、販売者は販売者として誠実に対応すれば問題はないはずです。
そういった、通常の返品はよしとして、僕が最近気になっているのは、「商品をすり替え」て返品を要求してくるケース。いわば悪意のある購入者が詐欺をするというケースです。
商品そのものに本当は問題ないのに、不良品と中身をすり替えて返品を要求してきたり、故意に傷つけて返品を要求されたりといった具合です。こういった事でも、Amazonは購入者寄りの立場を取るので、販売者が泣き寝入りということも多々あるようです。
こういったいわゆる詐欺行為に対して、販売者である僕らはどうやって対策を取れば良いのか。今日は対策について考えていこうと思います。
●Amazonの返品に関する規約
まずは、Amazonの返品に関する規約をみてみましょう。
Amazon.co.jpが発送する商品の基本となる返品・交換の条件は下記のとおりです。商品が到着後30日以内に返品・交換を完了してください。30日を過ぎると返金額が20%減額されます。
商品によっては独自の条件を設けている場合があります。詳しくは本ページ内の該当箇所をご覧ください。
お客様都合の返品・交換開封状態にかかわらず、配送料・手数料およびギフトラッピング料を返金いたしません。また、返送料はお客様のご負担となります。服&ファッション小物、シューズ&バッグは試着後の返品が可能です。
- 未使用かつ未開封の場合:商品代金(税込)を全額返金します。
- 開封済みの場合:商品代金(税込)の50%を返金します。
以下に該当する場合は、開封済みとみなされます。
- メーカー既成の梱包を開封してある、または破損している
- 商品を意図的に破損させるような再梱包がしてある
- 商品タグが外されている
- 部品のビニール包装が開封されている
- ケーブルを固定するワイヤーなどが外されている
- その他、商品自体に使用された形跡がある
これですね。
何を書いてあるかと言いますと、かいつまんで言うと
「Amazonが発送する商品」→FBAを利用してAmazonに納品した商品
の返品は、到着後30日以内に返品しないと返金額が20%減額されますよ。
ということと
「お客様の都合で返品・交換」を希望する場合は
「未使用未開封の場合は100%返金」しますよ。
「開封済みの場合は50%返金」しますよ。
ということ。
で、開封済みの定義でもっとも気になる点が
「メーカー規制の梱包を開封してある」
ここを少し覚えておいてもらって、商品すり替え詐欺の対策を考えてみましょう。
●中身をすり替えられない為にすべきこと
すり替え詐欺というのは、悪意ある購入者がどこかから手に入れた不良品と、僕らが販売した新品をすり替え、返品することで新品を中古品の値段で手に入れるということです。
あるいは、僕らから手に入れた商品の中から、欲しいパーツだけ抜き取り、「元から入っていなかった」として返品を求めてくるかもしれません。
これらに共通していえることは、
開封しなければすり替えも抜き取りもできない
ということです。
つまり、「開封された」ことを証明することで、返金額が50%になりますよということ。それを証明する手立てが自分にはありますよ、だからそんな割の合わないことはしないでね、というのを予め表示しておけばいいわけです。
さて、実際に開封されたことを証明する手立て、ですが、僕が実際にしていることを紹介するのですが、その方法としてまずいくつか条件をクリアしなければいけないので、そこを確認しておきましょう。
1つ目
商品そのものの価値にいかなる影響も与えない方法でないといけない
2つ目
開封したことが痕跡として残る方法でなければいけない
これを満たさなければいけません。
そこで考えたのが、
- 商品をAmazonに納品する段階の状態を写真に撮っておく
- OPPフィルムで包むとき、包んだつなぎ目にラメ入りマニキュアなどで印をつけておき、その状態も写真で撮っておく。
1つ目はすぐわかると思います。
僕らの手から離れた段階では何の問題もなかったことを証明するもっともオーソドックスな方法です。もちろん、その写真に収まっている「モノ」と納品したものが別の「モノ」と疑われては困るので、Amazonが発行した印刷ラベルを貼った上で、撮影しておくべきでしょう。
2つ目ですが、これは「開封された」ことを証明する簡単な方法です。
詐欺犯が考える理想の状態は「開封していない」ものとして、中身だけすり替えて返品できれば100%返金なので、ここを狙ってくるはずです。
それをするためには、OPPフィルムを留めたテープを綺麗に剥がし、中身をすり替えないといけないわけですね。
そのテープとフィルムの境目に「ラメ入りマニキュア」などで印をつけるのですが、ラメ入りというのがポイントで、まったく同じ状態で印をつけるのはほぼ不可能です。それを写真に撮っておけば開封されたことは客観的に歴然とわかるわけです。
こんな感じ。(例として撮ったのでボケボケですけど)
こんな感じで、ラメ入りマニキュアをした上から更にテープで保護してます。
ラメ入りマニキュアは100均とかで売ってます。
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●メーカー既成の梱包を開封ということの意味
さきほど、返品の規約でみた中に、「メーカー既成の梱包を開封してある」という表現がありました。僕はここが少々引っかかりまして、メーカー既成の梱包そのものが「新品」であることの価値を持つものは少なくありません。
そうすると、それに対してさきほどの「ラメ入りマニキュア」作戦はできません。これでは僕らが商品の価値に影響を与えていることになるからですね。なので通常僕らはメーカー既成の梱包に更にOPPフィルムを巻くわけですが、それは「メーカー既成の梱包」とは違うのではないか。
また、メーカー既成の梱包というのが、単に箱という場合も問題です。箱の開口部あたりにマニキュアなどつけるわけにはいきません。なので、OPPフィルムで包むわけですが、これはメーカーが施した梱包とは言えないのではないか。
Amazonに聞いてみました。
以下の返答をいただきました。
倉庫へ返送された商品の状態を確認し、上記を参考に倉庫員で開封済みであるかを判断いたします。
例示していただいた2つに限らず、納品時のコンディションとは異なる(開封された)状態であると判断できる状態であれば開封済みとみなして対応させていただくものと存じます。
僕はこれを読んでガッツポーズしましたよ(笑
納品時のコンディションと異なる状態は開封済みとみなすと。
●とはいえすり替え詐欺に遭いたくない
仮にそういった被害に遭いそうになっても、50%返金にはなんとかもっていけそうなわけですが、そういった被害には絶対に遭いたくないです。
なので、たとえば、「開封した事が判別可能な独自の加工を商品の価値に一切影響を与えない形で施してある」ことを書いておけばいいわけです。
詐欺犯だってリスクは背負いたくないと思うのです。
僕が今回紹介した方法というのは、少なからず工数が増えてしまいます。面倒ですよね。楽をしたくてFBAを利用しているのに、それに反することです。でも、セキュリティと利便性ってトレードオフな関係でもあると思います。
なので、完全にはムリでも、出来る限り楽な方法でセキュリティを高める方法をこれからも考えていきたいと思います。
ではまた!